読書日記 2008年

Home > 読書日記 > 2008年

iPS細胞 八代嘉美 平凡社新書 ★★★☆☆

iPS細胞(induced pluripotent stem cell、人工多能性幹細胞)についての分かり易い解説書。大変勉強になったが、なにぶん競争の熾烈な分野なので、この本の内容は瞬時にして古くなる。4つの山中因子のうち、c-Mycはなくても大丈夫とか、ウイルスを使わなくても遺伝子導入できるとか、状況は時々刻々と変わっている。今を時めく山中伸弥教授の研究室のHPはこちら

所々に挿入されているオタクっぽいネタがどうも・・・、と思ったが、最終章は、瀬名秀明を彷彿とさせるような味わいがある。原爆に対する「二つの<核>の不幸な出会い」という表現は気に入った。
ところで、著者は女性だとずっと思っていたのだが、実は男性だった。ショック。(08/10/27 読了)

前へ   読書日記 2008年   次へ

Copyright 2008 Yoshihito Niimura All Rights Reserved.