読書日記 2022年

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人間の建設 ★★☆☆☆ 岡潔 × 小林秀雄 新潮文庫

岡潔と小林秀雄の対談。「日本史上最も知的な雑談」とまで銘打っているが、正直、あまりピンとこなかった。

2人はそれぞれ1901年、1902年の生まれだから、思いっきり戦前派である。アインシュタインの一回り下くらいの世代。
この対談は昭和40年になされた。岡潔は、「私は日本人の長所の一つは、…「神風」のごとく死ねることだと思います。あれができる民族でなければ、世界の滅亡を防ぎとめることはできないとまで思うのです」などと言っているが、当時はこういう考えもまだ普通だったのかもしれない。
2人とも当時の日本を代表する知識人なのだろうけど、このときの人類の知の総体は、現在よりもはるかに少なかった。

恥ずかしながら、岡潔の著作も、小林秀雄の著作も、なに一つ読んだことがない。2人の思想や人となりについて知っていないと、この対談を味わうのは難しそうだ。(22/07/17読了 22/09/17更新)

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