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名古屋脱出前にどーしてもこの山だけは登っておかなーアカンと思っていた。
しかしなんせあんまり時間がなかったので、最短でこの山を攻略するために、次のようなタフなスケジュールを決行した。
名古屋発の中央本線の最終で終点の南木曾まで行き、夜中の12時頃に着いて近くの公園にテントを張って一泊。
やがて雨が降ってきたが、GORE TEXの威力により内部は快適に保たれていた。
翌朝の始発で木曽福島まで行き、朝一番のバスで大滝口の7合目まで運んでもらう。
そこから大滝頂上の小屋まで、コースタイム2時間40分のところを、テントを担いで駆け登り1時間半で到着。

剣ヶ峰の山頂は聖域になっており、最後の立派な階段を登りきると砂利の敷き詰められた広やかな空間に神社が建てられている。
御嶽は、「御嶽教」とかいう土着性の強い信仰が今に生きている貴重な山で、白装束を身に纏った老若男女が数十人、山頂で一斉に祈祷を唱えている様子はなかなかの壮観であった。印象的なのは、その中に若者の姿が多く見られたことで、こういうのを見ると現在の日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと思う。
しかし、例によって肝心の景色の方は全く見えず、あまり寒くもなかったので、とても3000m級の山の頂にいるとは思えない。
最近山に登ると常に曇るのだが、まぁそれも日頃の行いの悪さを顧みれば大いに納得のいくことである。

剣ヶ峰山頂!

山頂の御嶽神社

二ノ池

山頂から少し歩くと、二ノ池というエメラルド・グリーンに輝く不思議な池がある。
晴れていればさぞ綺麗だったろうに、雨が降り出した。
しかも、購入してからまだ3カ月も経たないコンタクト・レンズを落とす始末。
黒沢口方面の中ノ湯へ下山したが、終バスの時間の関係で、ドブロクの様に白濁した温泉には僅か30秒しか浸かることができなかった。まったく慌ただしい。

御嶽は実に懐の深そうな山に思われたが、そのごく片鱗を伺い知ったに過ぎなかった。当たり前だけど、やっぱり山はゆっくり登らないといけませんね。

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