読書日記 2019年

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内なる辺境/都市への回路 安部公房 中公文庫 ★★☆☆☆

安部公房といえば、高校生の頃から、『壁ーS. カルマ氏の犯罪』『砂の女』から『箱船さくら丸』に至るまで、随分と読み耽ったものだったが。
もう少し長生きしていれば、ノーベル賞を受賞していたはずだったのに。

この本は、1960年代終盤から70年代にかけて書かれた文章やインタビューをまとめたものだが・・・当時の時代背景を深く知っていないとちんぷんかんぷんである。
ところどころに挿入された、安部公房自身が撮影した写真が秀逸だったので思わず買ってしまった。
これらの文章の中に、今読むべき普遍的なメッセージが潜んでいるのかは不明。正直、この本を2019年の現在に文庫化して出版しようとする意味がわからない。(19/10/14読了 19/11/17更新)

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